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心臓弁膜症 in なにわのオッサン

心臓は、健康的な生活のための最も大切な臓器です。
主に筋肉でできていて、縮んだり(収縮)、拡がったり(拡張)して血液を吸い込み、送り出すポンプの働きをしています。
心臓内には4つの弁があり、心臓弁膜症は、どこの弁にどのような障害が起きているかによって、複数のタイプに分類されます。
また、心臓弁膜症は心不全を引き起こすリスクファクター(危険因子)のひとつです。
心臓弁膜症を早期に発見し、適切なタイミングで治療することが重要です。

心臓には4つの弁があるんですよ。

心臓は、拡張と収縮を繰り返すことで、身体中に血液を循環させる、ポンプのような役割をしています。
全身に酸素を届けたあとの血液(静脈血)は右心房から右心室へ戻り、肺動脈から肺に送られます。
肺で酸素を受け取った血液(動脈血)は左心房から左心室へ送られ、大動脈を通って全身をめぐり、酸素を届けます。
この一連の動きは休むことなく、1日におよそ10万回も繰り返されています。

血液の流れを一方向に維持し、逆流を防止するために右心室と左心室の入り口と出口にはそれぞれ“弁”があります。
右心室の入り口(右心房と右心室の間)の弁が「三尖弁」、右心室の出口(肺動脈の間)の弁が「肺動脈弁」です。
また、左心室の入り口(左心房と左心室の間)にあるのが「僧帽弁」、左心室の出口(左心室と全身をめぐる大動脈の間)にあるのが「大動脈弁」です。

今回、私は心臓の弁のうち「大動脈弁」を豚の便意置換し、その他3つの弁を修復してもらう手術を受けました。
2020年2月に手術し、4月にはじめに退院しました。
体力的にはまだまだ感がありますが、置換した弁は快調に動いており満足しています。
大体、10年~15年は持つようです。

心臓弁膜症とは・・・?

弁の開きが悪くなる「狭窄症(きょうさくしょう)」と、弁の閉じ方が悪くなり血液が逆流する「閉鎖不全症(へいさふぜんしょう)」があります。
治療が必要となる弁膜症の多くは、強い圧力がかかる左心室の入り口の弁(僧帽弁(そうぼうべん))と出口の弁(大動脈弁)におこります。

これらの心臓弁が加齢や高血圧といった基礎疾患の影響で傷み、正常な機能を果たせなくなる病気を心臓弁膜症と呼びます。
軽度の心臓弁膜症では無症状の場合が多いですが、重症になると心不全を発症し、胸苦や息切れ、最悪突然死の原因となることもあります。

心臓弁膜症の中でも大動脈弁と呼ばれる部位が最も傷みやすいとされています。

弁膜症の原因は、先天性と後天性(リウマチ熱、動脈硬化、心筋(しんきん)梗塞(こうそく)、組織変性など)がありますが、原因不明も多く見られます。
一方で高齢化に伴い、大動脈弁に動脈硬化が生じ弁の開きが悪くなる「大動脈弁狭窄症」や、弁の組織が弱くなり生じる「僧帽弁閉鎖不全症」が増加しています。
弁膜症の症状は、呼吸困難、息切れ、顔面や下肢(かし)のむくみ(浮腫(ふしゅ))、全身倦怠感(ぜんしんけんたいかん)などです。
初期は無症状の事も多く、注意が必要です。

最近は心エコー(超音波)検査が非常に進歩し、ほとんどの弁膜症を診断したり、重症度を判定したりすることができます。

最終的に、弁膜症自体は、薬では治りませんので病気がある程度進行した場合には手術が必要となります。

アテローム動脈硬化

心臓弁膜症の主な原因は、動脈壁をもろくするアテローム動脈硬化です。
高齢者の心臓弁膜症は、ほとんどがアテローム動脈硬化によるものです。
高齢者に多い高血圧と喫煙は動脈瘤のリスクを増大させます。

心臓弁膜症がどの程度すすんでいるかの監査は、X線撮影や心電図、心エコー(超音波検査)などを行って判断します。
また、合併症(心房細動、心不全、動脈硬化)も調べます。
また採血で心不全を表す数値BNPが高くなっていないかも判断基準のひとつです。

状態が軽い場合は、安静、食事制限、投薬による心不全の治療などを行いますが、根本的な治療ではありません。
定期的に経過観察が必要です。
重症の場合、弁を修復する弁形成術か、弁を交換する人工弁置換術が必要です。
心不全症状が出ないうちに手術をしたほうが体への負担も少なくなります。

心臓弁膜症の術後の生弁膜症自体は、薬では治りませんので病気がある程度進行した場合には手術が必要となります。

「心臓弁膜症」の術後は生活は・・・?

退院後は以下の点に特に注意し、無理のない生活を心がけて下さい。
・手術後2~3カ月間は5㎏以上の重たい物を持たない。
・手術後半年以内に38℃以上の熱がある場合は受診をする。
・薬の飲み忘れ、飲み間違いに注意し、ご自身の判断で服用量

手術のあとは、約2~3週間のリハビリを経て元の生活に戻ることができます。
その後は心臓に負担がかかりにくい健康的な生活を送ることが大切です。

心臓の手術を受けたあとでも、なるべく早いうちから体を動かす方が早期の回復につながることがわかっています。
入院中から心臓リハビリテーションを行うのもそのためです。
退院してからも適度な運動を続けることによって、心臓の機能や体力は順調に回復していきます。

弁膜症の手術後は、半年から1年ほどで状態が落ち着いてきます。
それまでは、1か月に1回程度の通院が必要です。安定したら、2か月に1回へと頻度を減らします。

弁置換を行ってワルファリンを飲んでいる方は、診察では毎回、採血を行います。
それ以外の方は、胸のレントゲン検査や心電図検査を半年に1回程度、心臓のエコー検査を1年に1回程度行います。

私は、生体弁の置換手術したため3カ月間、血液をサラサラにする「抗凝固薬(ワルファリン)」を飲む必要があります。
抗凝固薬を飲むことで、血栓という血の塊ができるのを防ぐことができます。

別のお薬や食べ物の成分が、抗凝固薬(ワルファリン)の効き目に影響してしまうことがあります。
例えば、ビタミンKはワルファリンの効果を妨げる可能性があるので、ビタミンKを多く含む納豆、クロレラ、青汁を食べることは避けましょう。
緑黄色野菜にもビタミンKが多く含まれますが、一度に大量に食べなければ問題ありません。

塩分や脂質の取りすぎは高血圧や動脈硬化を促進します。
高血圧、心臓病のある方は塩分は1日6g以下を目標とし、食物繊維を多く含む野菜や魚を中心とした食事を心がけましょう。

 

弁膜症の手術後は、およそ1か月~1か月半で仕事に復帰できます。仕事内容にもよりますが、デスクワークなどは、退院後はご自身の判断で出勤して差し支えありません。
仕事内容にもよりますが、弁膜症の手術を受けたあとでも仕事への復帰は可能です。
実際に、多くの患者さんが仕事に復帰しています。

 

 

弁膜症は、手術を受ければ完治すると考えている患者さんは多いと思います。
しかし、心臓に負担がかかる暴飲暴食や、さまざまな病気の原因となる煙草はやめましょう。

弁そのものの機能は改善しており、心不全のリスクも減っているため、生活に制限があるわけではありませんが、健康に気を使って規則正しい生活を心がけてください。

朝起きてトイレに行ったあとなど、決まったタイミングで体重を測りましょう。
心臓の調子が悪いときには体に水分がたまってむくみ、体重が増えることがあります。

また、体重の増減の陰に様々な病気が隠れている可能性もあります。
食べ過ぎや飲みすぎも心臓に大きな負担がかかるので、体重の変化を気にかけるようにしましょう。

術後に不整脈などの症状が現れる場合があります。
体調の変化にすぐ気づけるように、脈拍と血圧を毎日測りましょう。

脈拍は1分間の脈拍数を測り、脈の強さ、脈が規則的かどうかを確認。
血圧は起床後と就寝前の1日2回計測しましょう。

心臓の調子が悪くなると、体に水が貯まって顔や手足にむくみが生じたり、肺に水がたまって咳、痰、息切れが生じたりすることがあります。
また、動悸、めまい、ふらつき、脈の乱れなど、不整脈の症状が現れることも。
このような症状が起こったら、すみやかに主治医に相談してください。

 

弁膜症の手術を受けていても、一般的なスポーツは問題なくできます。
ただし、弁置換を行って、血栓予防薬のワルファリンを毎日飲んでいる方は、けがによる出血に注意が必要であるため、他者と接触するようなスポーツは避けてください。

適度な運動は、体の循環をよくして日常生活の中の小さな不調を改善し、QOL(生活の質)を高めてくれます。

まずはウォーキングから始め、慣れてきたらほかの運動にもチャレンジしてみましょう。

ゴルフ、テニス、水泳などのスポーツは、経過が良好なら術後3カ月頃から可能になります。

ひろちゃん

仕事上、尊敬する上司の勧めでゴルフを始めて35年以上楽しんでいます。 ゴルフを始めた頃、仕事前にくずはパブリックの早朝ゴルフでハーフを7番アイアン1本で練習して出勤してゴルフを覚えました。

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